『本日は大安なり』辻村深月
記事を書いている今日は「仏滅」で、明日が「大安」だということに気づきました。日常のなかで、六曜を気にすることないですよね。今日の六曜が気になったのは初めてかもしれないです。本日は仏滅なり。
- 作者: 辻村深月
- 出版社/メーカー: KADOKAWA/角川書店
- 発売日: 2014/01/25
- メディア: 文庫
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辻村深月(1980~)
山梨県笛吹市出身。 千葉大学教育学部を卒業。
あらすじ
結婚式場「ホテル・アールマティ」を舞台に4組の結婚式、披露宴を描いた長編作品。グランドホテル形式、高級ホテルの宴会部門、大安吉日にウェディングプランナーを軸に4組の挙式が行われる。
- お互いに鬱屈した思いを持った美人双子姉妹が仕掛けるたくらみ
- かつて夫になるところだった男性を奪ったクレーマー新婦に振り回されるウェディングプランナー
- 憧れの叔母の結婚に納得できない思いの小学生
- 人に言えない理由で、自分の結婚式を阻止しようとする新郎
それぞれ訳ありのカップルが同時進行で挙式と披露宴が進める。安くない費用を払い人生最良の日を演出し、されるそれぞれの事情がユーモラスにスピーディに描かれる。最後はいずれもハッピーエンドでそれぞれの絆が深まる展開。予定調和ではあるが読む側はほっとさせられる。
[感想]
バラバラに進行していた各エピソードが収斂していくのが読んでいて面白いです。私はもちろん結婚したことはないですけど、結婚したいと思わされました。読み終えた末に「平成23年2月25日(大安) 初版発行」というのを見つけて、重版日にも(大安)とあって、ちょっぴり嬉しい気持ちになりました。辻村深月さんらしさが光る作品ではないかと思います。